【実録】人事制度再構築の物語

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【人事の本質】制度構築に捧げた情熱|データと対話で組織の土台を築いた「三本柱」の記録

組織を支える「三本柱」への挑戦

本日から数回にわたり、私のキャリアの原点ともいえる「人事責任者」としての実体験を紐解いていきたいと思います。10年前、大役を任せていただいた私には、会社をより良くするために解決すべき「三本柱」のミッションがありました。

  1. 採用の強化
  2. 社員教育の体系化
  3. 人事制度の再構築

特に大きな挑戦となったのが、三つ目の「人事制度」でした。当時は手探りの状態でしたが、「この制度を整えることが、社員の成長と会社の未来に直結する」という強い使命感を持って取り組んでいました。

1. 「原理原則」と「データ」の融合

試行錯誤の中、中小企業大学校での「人事制度構築合宿」という貴重な学びの機会をいただきました。そこで得たのは、単なる論理ではなく、組織に血を通わせるための「原理原則」でした。

しかし、理論をそのまま持ち込むだけでは、自社の風土には合いません。そこで私がこだわったのは、客観的な数値の裏付けです。

社内の専門家と協力し、数年分の定着率や離職率を徹底的に分析しました。 「合宿で学んだ原理原則」に「自社の生々しい数値データ」を掛け合わせ、経営会議で新制度の提案を行いました。当時の経営陣の皆様と、会社の将来を見据えて真剣に議論を重ねた日々は、私にとって今も大きな財産となっています。

2. 理想をカタチにする「言語化」の苦闘

経営陣からの承認をいただき、いよいよ制度構築がスタートしました。 最初の壁は、各部門の実態に即した「評価シート」の作成です。店舗や部署ごとに計40種類以上のシートが必要となり、約800項目(40シート×20項目)を定義する膨大な作業となりました。

ここで大切にしたのは、創業から受け継がれてきた**「会社理念」**を項目に反映させることでした。経営者の想いを直接ヒアリングし、それを「具体的な行動指針」へと落とし込んでいく作業は、私自身が会社のアイデンティティを再確認する、非常に尊い時間でした。

3. 部門間の「温度差」を乗り越えて

一方で、実務の現場では部門ごとに捉え方の違い(温度差)もありました。 「なぜこの項目が必要なのか」「部下のどこを見るべきか」。私は各部門長と膝を突き合わせ、一人ひとりと対話を重ねました。

「上司が期待する行動を言語化することで、部下は迷いなく動けるようになる」。 この意義を共有しながら進めた「対話のプロセス」こそが、制度そのものよりも組織を強くしたのかもしれません。

「40種類以上のシートを同時並行で作成するような、集中力を要するデスクワークには、信頼できるPC環境が最大の味方でした。長時間の執筆作業を支えてくれた道具への感謝も忘れません。」

物語は「構築」の深淵へ

こうして、採用・教育・制度という三本柱が一本の線で繋がりました。 しかし、まだまだ完成には、程遠い状況です。

次回は、理想を現実に落とし込む中で直面した葛藤と、それをどう乗り越えたのかについてお話しさせていただきます。

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この記事を書いた人

松浦 裕一のアバター 松浦 裕一 代表取締役 / 国家資格キャリアコンサルタント

株式会社Advance Growth 代表取締役。小売業界27年の人事経験を持つ、国家資格キャリアコンサルタント。採用・人事制度構築・社員研修のプロフェッショナル。

▶ 代表者プロフィール・保有資格の詳細はこちら:https://ad-gro.com/company/

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